ダブルスのフォーメーション
ダブルスで使われているフォーメーションの種類
コート片面に二人がコートに入るダブルスは、シングルスと比べるスペースが少ないです。
その為ラリーの速さへの対応はもちろん、相手に付け入る隙を与えない為の効率の良いフォーメーションが出来ているかどうかが重要になります。
フォーメーションは大きく分けて三つあります。
ネット近くにポジショニングする前衛とコート後方でシャトルを拾う後衛に分かれる「トップ・&・バック」は今のバドミントンのダブルスでは支流のフォーメーションです。
トップ&バックに対して守備重視のフォーメーションが「サイド・バイ・サイド」と呼ばれるペアが横並びになって相手からの攻撃を防ぎます。
また、三つ目のフォーメーションの「ローテーション」は前衛と後衛の役割を固定せずに、ラリーの展開によっては前後が入れ替わる自由性あるフォーメーションです。
ダブルスのカテゴリー別に戦略を立てる
バドミントンのダブルスは、「男子ダブルス」、「女子ダブルス」、「ミックスダブルス」の三つのカテゴリーがあります。
同じダブルスであっても、それぞれゲーム展開に特徴があるので、ペアとの特徴や個々のスキルに合った戦略を立てて試合に臨めば勝率を上げることができます。
トップ・アンド・バック
ペアがコート上で前後にポジショニングするフォーメーションです。
前衛はネット際でのプレーやフィニッシュの役割です。
一方で後衛は、前衛が決められるような相手ショットを導く、スマッシュの強さや展開力、シャトルを拾う防御力が求められます。
ペアの構成は同じようなタイプの選手ではなく「前衛タイプ」と「後衛タイプ」で与わせられている傾向が高く、攻撃面で主導権を握る事ができれば相手を終始圧倒出来るフォーメーションです。
攻撃が主体となるダブルスに置いてこの陣営をいかに崩すかがダブルスの試合のカギと言えます。
前衛と後衛の能力と利き腕を見極めて相手が苦手とする形にラリーを導くことが大切です。
サイド・バイ・サイド
ペア同士が横並びになり、相手からの攻撃を防ぐのが「サイド・バイ・サイド」フォーメーションの特徴です。
攻撃ではなく守備がメインですが、ラリーの継続することで反撃のチャンスをうかがう陣形です。
この陣形の特徴は、相手の早いスマッシュなどに対しても左右大きく動かずに対処可能な点です。
相手の攻撃が途切れたら、素早くトップ・アンド・バックに攻撃態勢に移れる準備しておくことが大切です。
特に自分が立つ側のコート半面は、自分で守りきる意識でプレーすることが大事です。
そのため前衛や後衛のポジションに関わらず前にシャトルを落とされても、後ろに上げられても自分のコートサイドは素早く走って打ち返す必要があります。
状況によっては、サイド・バイ・サイドの片方を集中的に攻撃してくる事もあるのでペアで対策を練って置く必要があります。
ローテーション
バドミントンのラリーでは前衛と後衛が前後入れ替わる事があります。
ローテーションをする場合は、近い選手がシャトルを打ち込み、もう片方の選手が対角線の逆サイドにカバーに入るのが基本です。
ラリーの主導権があるか、相手のショットによって陣形が崩されるのかにもよりますが、前衛と後衛が入れ替わるローテーションの流れはスムーズに行うことが戦略的に重要です。
後衛が前に出る攻守のシーンでは、相手の次の返球に対する大切なケアとなり前衛がコート後方に下がります。
入れ替わったことで極端に守備力や攻撃力が落ちないようにペアのスキルが大切です。
入れ替わりがスムーズに出来なければ大きな隙となって相手のポイントチャンスになるので、スムーズに行えるようにトレーニングが必要です。